男子ってバカねぇ/『香港発活劇エクスプレス大福星』
ユン・ピョウのポジションが真ヒロインだと思った。
着々とジャッキー、サモ・ハンにのめり込みつつあるので、見ることにしたのである。やっぱりいい動きは見てて楽しいし、お馬鹿な映画って気楽で良い。
原題は『福星高照』だそうで、どうしてこんな謎の接頭語がついたのだろうか実に不思議である。面子や演技を見てるとこの前見た『五福星』を踏襲してるのはよく分かるんだけども、何故活劇エクスプレスなのか?全く要素が見つからないので、このタイトルをつけた人の頭のなかで一体どんな超化学反応が起きたのか謎すぎる。
『五福星』を踏襲したところが随所にあるのだけれども、お話とかキャラクターはよく似てるけど違うという、パラレル・ワールドのお話のようである。五福星はあの愉快な仲間たちがどうして集まったのか分かったけれども、今回は唐突に以前からの仲間たちを出してよくわからない。以前からの知り合いらしいけれども、結構その辺のストーリーは雑じゃない?とか思わざるをえない。
ストーリーといえば、香港映画のストーリーって起承転結に当てはまるのか当てはまらないのか、よくわからないと気づいた。大まかな起承転結はあるようだけども、好きなシーンを好きな所でどんどん入れて好き勝手してるよう思える。コミカルなシーンが多すぎて、話の本筋とも言えるようなところが少なすぎと言うか……見慣れた映画の配分とパターンが色々違う。この辺も慣れの問題なのか?
今回の主な物語の舞台は日本。なので、ご当地悪の組織の構成員に忍者が出るのは当然なのだ。そんなご当地悪の組織の構成員だから、忍び装束が忍べないような派手な色をしてても何一つおかしくないのだ。
とはいえ、おかしいところもある。たまに聞こえる日本語が妙に流暢なのにぎこちない所だ。そのへんはきっと適当なエキストラ使ったからなんだろうとは思うけど。
他にも、日本だからこそ感想というか面白いと思ったのが、初っ端のカーチェイスで結構公道を使ってることか。公道でもそんな許可が降りることや、そういうことも出来るのか!と意外だった。他にも、ジャッキーの潜入用の変装がアラレちゃんの着ぐるみという当地仕様になっていることも、そう。声もアラレちゃんぽい声になってるし、「ほよよ」みたいなことも言ってるし、結構細かいぞ、この映画。
それと、相変わらずリチャード・ンが面白いけども、エリック・ツァンも面白いなぁ。もっといろんな映画を見なくては。